サイズ
先日完成した映画のアスペクト比は監督の意向でシネマスコープサイズ(2.35:1、略してシネスコ)になりました。
この「シネスコ」という言葉の響きや横長の映像は確かに映画の雰囲気を醸し出してくれます。映像はどうしても映っている所ばかりが気になってしまいますが、映っていない部分の気配のようなものはさらに感じさせたいですね。
青山真治監督の『こおろぎ』(2006)や最近の五十嵐耕平監督+ダミアン・マニベル監督の『泳ぎすぎた夜』(2017)はスタンダードサイズ(1.33:1)ですが、そういった気配を存分に感じた記憶があります。一方、荒戸源次郎監督の『赤目四十八瀧心中未遂』(2003)は圧倒的なシネスコを感じました。主人公のアパート、焼鳥屋、狭い路地、妖しくて美しい滝…。
なんだかんだ言ってサイズの話ではなくなってしまいました。あしからず。(P)